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2014.10.21

ベトナムでオフショア開発を手がけるEVOLABLE ASIA社長、薛悠司(ソルユサ)へのインタビュー(3)〜日本語IT能力試験(JLIT)について〜

interview10エボラブルアジア薛 悠司(ソル ユサ)社長にお時間を頂き、「エボラブルアジアの事業」「エボラブルアジアの取り組み」「日本語IT能力試験(JLIT)」「今後の展望」についてインタビューを行いました。
続きましては「3.日本語IT能力試験(JLIT)」について伺いました。

3.日本語IT能力試験(JLIT)について

なぜ日本語IT能力試験(JLIT)なのか?

言語を仕事にしていく場合、ほとんどの場合専門的な話ができなかったら意味がない場合が多いです。特にITにはその専門範囲が広いと思っています。日本語で伝えるとしても相手に前提知識がないと何を言っているのかわからない場合があります。なので、日本語で専門知識を理解できるというのはとても意味があることで、かつ難しいことです。それをちゃんとできるかどうかを測定する仕組みが必要だと考えました。

今のままだとエンジニアの数が限界にくるよりも、日本語の企画を翻訳していくという人材の不足のほうが圧倒的に早くくると思います。そこでこの試験を作りました。試験を受かりたいと思って学ぶだけで変わってくるし、逆に試験に受かりましたといって、就職活動に有利になればよいし。そこに向かう人たちの大きな流れを作っていきたいなというのが狙いです。

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会社的に資格の有無で給与の差がでるのか?

結果的には能力に応じて、という給与形態なのだから少なからずその差は存在すると思います。ですが実際、業務がスタートする前に採用はしなければならないから、その期待値を図るすべはないですよね。だからその一つ資格ということ自体が、ある程度だれが聞いても期待値としてわかるというのは大きいです。結果的にそれで僕らが任せたい仕事が任せられそうだと思えば、当然それに見合った給与は提示します。


その資格を持っていなければできない仕事がある、という資格ではありません。
弁護士や医師といった資格とは根本的に違うということです。それはあくまで能力認定の試験なのだから、それがあることによって、客観的にみてその人の雇用主にとって誰もが分かる形で示すことができる、というところに意味を見出しています。

例えば英語のテストでreadingとwritingのテストだけであればその人がどんな点数をとったとしても、どれだけ英語のlisteningができるかはわからないよね。現在は日本語ができます、といっても結局ITに関しての日本語の能力がありますか?といったときに、いくら日本語検定1級を持っていますといったとしてもそれはわからない。

一般的に日本語の上手い下手はわかっても、ITで力を発揮できるかどうか。
日本語IT能力試験が一つの指標となればよいですね。

この試験が今後どのようにしようと考えていますか?

いまはこの試験を大きくしていくということですかね。今で言うと、日本語能力試験の対策は社内でスタートしています。ですが会社内のトレーニングだけでは分母が増えません。その教育プログラムを日本語学校や、大学の日本語学科に僕らが提供して、その提供されたプログラムを使って、そういった学校とかが独自の教育プログラムをはじめてくれると、一気に分母が広がっていく。それが展望としてあって、日本語IT能力試験(JLIT)に対しての望みです。

そのプログラムを受けた人が最終的に日本語IT能力試験(JLIT)を受けて、合格して、という一つのサイクルに乗ってくれれば、僕としては明らかにこのまま行くと枯渇していくであろう、日本向けに開発を行うための言語的なサポートをしていく、という基盤がきちっとできていくことになります。そうすることによって、一般のエンジニアにも利益がでます。簡単にいうと、仕様書の翻訳を待っているために次の開発ができないということが起こりえてしまう、そういう可能性をなくしていけるのです。

それが起きないような人材を先んじて作っていこうというストリームを作たいですね。

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エボラブルアジアとen-japanと共催で行っている日本語IT能力試験(JLIT)についての詳細は公式ホームページをご覧ください。
http://jlit.evolable.asia/eva-blog/