我々はラボ型オフショアを始めて、4年目に入っています。 この間ラボ型一筋でビジネスを行ってきたため、多種多様な運営ノウハウが蓄積されています。 全てのベトナムの方に当てはまるとは言い切れませんが、弊社で勤務して頂いているベトナム人スタッフの方々 との仕事を通じて得たノウハウを、以下の2つのパートに分けて紹介したいと思います。
- 運営ノウハウ、業務編 (前編、後編)
- 運営ノウハウ、業務外編 (後編)
1. 運営ノウハウ、業務編
* 採用時のノウハウ
ラボ成功の第一歩は採用活動です。ここでのノウハウをご紹介します。
- 面接時に開発内容を説明し、作業内容を明確にします。 使用言語・フレームワークも伝えることも効果的です。 後になって「やりたい事と違う」とならないために重要です。
- 残業、休祝日の出勤が可能かを確認します。ベトナム人の方は残業を嫌う、との論調を見かけますが正しくありません。 勤務時間中は集中して作業を行ない、無駄な居残りはしない、というのが正確な表現です。 トラブル・納期前等でやむを得ない場合は、きちんと說明すれば残業を嫌がる方はいません。
- チームとして活動するため、各スタッフのキャラクター面も重要視します。 例えば技術的に優秀でも、リーダ格が2名いると意見が纏まらない場合もあります。 このため、採用時には弊社所属のベトナム人コミュニケータの意見は参考になることが多いです。 各コミュニケータは合計300名から500名の面接に参加しており、 その経験からコメントを差し上げることが頻繁にあり、かつ大変有効です。
* 探求心の高いエンジニア
平均年齢が27歳の国であり、若いエンジニアが多いです。 これもあって、多数の方が技術力をさらに磨き、新しい技術に触れる機会を常に探しています。 ここでは、強い思いを持つエンジニアに対するノウハウをご紹介します。
- 仕事を始めた当初から「ホウレンソウ」を徹底することが重要です。 良かれと思い、仕様超えの物を相談なしに開発する場合があります。
- 提案内容は必ず聞きます。採用しない場合は、アイデア・技術の優劣ではなく 仕様に対しての納期・コスト等を考慮した上での決定であることを説明します。 これは、提案が採用されない時、往々にして自分自身の才能を否定されたかの様に受け取ってしまう事があるからです。 事情を說明し納得してもらう事が重要です。
- 優秀なスタッフが、どうしても最新技術を使いたい、と依頼(懇願)してきた場合、 チームビルディングの一環で、ハッカソンを開催し何かのプロトタイプを作ってもらう事も有効です。 本当に良い物ができる事があります。
次回 *ミーティング時の対応から、後編へ続きます。