
「ハノイとホーチミン、どっちのほうが好き?」と私が会った日本人に聞くと、ハノイと答える人が多い。
よく比較対象となるホーチミンはハノイより賑やかで、コンビニがあり、非常に便利な都市です。しかも、ホーチミンはハノイの冬のような長い寒い季節もありません。しかしハノイに一度住むと、ハノイを離れた後でも、「ハノイのことを忘れられない」と私の知り合いの日本人からよく言われます。
では、なぜハノイは外国人をひきつける魅力があるのか。彼らから理由を聞いたら「なるほど」と言わざるをえない回答が返ってきます。
1.思いやりと、人懐っこさ
一度ハノイの人に会ったら、分かりますが、ハノイの人は非常に思いやりがあります。例えば、日本人は知らない人にあまり話しかけませんが、ハノイの人は初めてあった人でも、バスの中で隣り合わせたら、すぐ話しかけて、友達のように話し出します。どこかで不安そうな顔、心配しているような顔、または具合が悪そうな顔をしている人を見かけたら、必ず近づいて、様子を聞きます。
この人懐っこい性格は、歴史とともに根付いた文化伝統があります。それは子供のころに親から聞かされた伝説や英雄の話は知らず知らずのうちにハノイ人の心の中に深く根付いていることだと思います。
2. 実直さ
嘘や建前は全くつかないわけでは無いですが、どっちかというと本音を話す人が多いですね。
例えばケーキを食べると、おいしいなら「おいしい」、まずいなら「まずい」とはっきり言うのがハノイ人をはじめ、ベトナム人の性格です。本音での会話をするから、相手にも本音を言って欲しいと思っています。
日本人がベトナム人、特にハノイ人とうまく付き合うには、必ず建前ではなく本音をお勧めします。最初はその真っ直ぐな性格について「子供だな」、「失礼だな」、「変わっている民族だな」と受ける人もいるかもしれないが、慣れていくと、非常に分かりやすく、素直な民族だと思うようになるはずです。また、考えている事がすぐ表情に出てしまうので、とても分かりやすいと思います。一緒に働く場合には、それでいいのではないでしょうか。
3. 住めば都 アートな街
ハノイは大変住みやすいところです。住めば都という言葉がありますが、ハノイはその言葉通り、はじめは大変ですが、慣れるに従って、その良さを感じられるところだと思います。
観光地を、ただ見て回るだけの旅行は、つまらないと思いますが、ハノイの深い歴史や文化をほんの少しでも知ってから、現地に行くと、驚くほど、様々な事や物が見えてくるはずです。街に立ち並ぶヨーロッパー風の建築や道路のロータリー、中華風にデザインをした市場の建物など、様々なデザインが街中にあふれています。
アメリカやフランス殖民地になっていた時期が長く、そのことが文化へ深く影響を与へ、独特な芸術をたくさん生み出しています。漆工芸、シルク刺繍、アンナン焼きなどの陶磁器、陶磁破片で作られたモザイク工芸、伝統絵画、Dongho版画など、一般的に用いられている物から工芸品まで、この国の芸術は奥が深いです。
まだまだたくさん良さは有りますが、上記の理由だけでも、なぜ最近日系企業をはじめ、アジア国々やヨーロッパーの企業が沢山ベトナムに進出して来ているか見えてくると思います。
特に、近年では日系ITオフショア企業がハノイにたくさん来ています。ITというものは、若い産業ですから、やはり若く、勤勉で、素直なベトナム人、特にハノイ人が適していると思います。まだまだ発展途上中の国で、仕事を貰うほうですが、近い将来ベトナム人の美しい心と性格で、いつか必ず、日本人と一緒に先進国の道を歩んで行けると信じています。
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