2年6ヵ月で20名から400名へ、これは弊社設立以来のラボエンジニアの増加数です。
この急激な成長は、何よりラボ型が多くの企業の皆様に評価され、そして効果を出している結果だと思います。弊社を選んで頂いたお客様には、深く感謝致します。
以前のオフショア
私もオフショア開発企業との協業経験があり、あるダウンサイジング案件でPM(昔は技術者!)として中国オフショア企業との協業を行いました。なのでこの記事は私自身の経験、そして周囲で同様の経験をされた方々からお聞きした内容を元に書いています。
オフショア開発の初期は、事業会社様の社内システム構築時に、中国のシステム開発会社へ(日本語が堪能な方がおられる事が大前提で)比較的小規模な案件を委託される事が多くありました。目的は、短期~中期的な開発ピークへの対応が主流でした。
その後2000年頃から、大規模SI企業が受注した大規模システムのスクラッチ開発において、プログラミング部分をオフショアに出すケースが増えました。この頃から、オフショアというキーワードが広く耳目を集め始めました。
当時、多くのバックログをもつ大規模SI企業では、オフショアで100人単位でエンジニアを確保・拡張し、さながらソフトウェア工場を設立している様相で、一気にコスト削減を行う事に注力されていました。開発対象は業務の効率化を目的とした基幹系システムが中心であり、激しい受注合戦の結果として、開発コストの削減が重要であった背景もあります。
オフショア作業の中心は、仕様書を元にしたプログラム開発、UT、ITと運用開始後の保守です。開発手法はウォータフォール型で、仔細に渡り「日本でやっていた通り」をオフショアに持ち込みました。この結果、オフショアのプロジェクト管理では、多くの苦労がありました。この苦労を超えられた方々も多くいらっしゃいますが、今は人件費の高騰と政治リスクに見舞われている状態だと思われます。
オフショアの課題は何だったか
オフショアでの課題、それは「コミュニケーションロス」です。具体的には、本当に伝わっているのか?正確に伝わっているのか?を確認する方法が脆弱でした。調整、ミーティングの大半はオフショア先の管理者と行われ、実際に開発者と会えるのは月に1週間程度でした。ただ、直接開発者と会えた際は互いに紙の上で専門用語とフローを書きながら、簡単な英語でも会話し、相手の理解度を確認する事ができました。
本来なら私がオフショアサイトに常駐し、ずっと開発者の状況を見ておきたかったのですが、それは委託先のPMの仕事であり、勝手に開発者に指示を出す訳にもいきません。これには歯痒い思いをしました。
ベトナムでのラボ型オフショアとは
オフショア開発も、その形態を変え進化しています。それはベトナムで顕著に起きています。
弊社のお客様は、もちろんオフショアでの課題をご存知な上で弊社からの説明を聞いて頂いたり、視察に来られたりしてラボ型の採用を決定されました。それは、この進化した部分に価値を見出して頂けたからだと思います。
具体的に、何が変わったのか?違うのか?今までのオフショアの課題はどうやって解決されているのか?
それは以下の5つです。
- お客様の成功、失敗=弊社の成功、失敗
- アジャイル開発方式で飛躍的品質向上
- 専属メンバーがアサインされ直接採用と指揮ができる
- 現地日本人スタッフ・コミュニケータ・BSEによる、本音の会話が成立
- ベトナムの皆さんは、非常に日本人に親切で仲良し
次回、この5つについて詳しく書いていきます。